小山卓治のNEW アルバム「種」

いいぜ! いいぜ! いいぜ! いいぜ! いいぜ! いいぜ! いいぜ! いいぜ!


Rocks以来のオリジナルアルバム完成!!

 待たせすぎだ。これだけインターバルがあいてしまうと、 期待感というよりも、よく出すことができたなというのが本音だ。 もう中身なんてどうでもいい。とは言わないが、聞くほうにとっても 焦る気持ちは全くなかった。実際、発売日から2週間ほどたって、 徹夜帰りにふらっと寄って買った。しかも買ってから数日間は 聞かずにほってたぐらいだ。聞くのが勿体無い気がしてきたのだ。  初めて聞いたのが会社に向かう車の中。ちょうど大阪に向かって 車を走らせていた。それからは車の中、通勤途中の電車の中と 毎日のように聞いた。

track01: 吠えろ

 オープニングを飾るこの曲は、卓治らしい曲だ。 「友達よ〜」と何度も問い掛ける詞は、今までの流れを 踏襲している。サウンドに関しては、 昔のGS風な感じがした。きっとサビの部分の コーラスがそういう風に聞こえさせているように思う。 何度も聞いているが何かもう一歩枠を超えてもいいような 気がする。それは音なのかボーカルなのかわからないが。。。

track02: ジオラマ

 1曲目の終わりと重なるようにこの曲の前奏が始まる。 すごく重々しく、卓治の真骨頂的なサウンドだ。 そして何より音が素晴らしくいい。今までのアルバムの中で これほど素直で嫌味の無い音があっただろうか。 一般受けする音と表現すればいいだろうか。 ただ残念なのは歌詞だ。最近まで気がつかなかったのだが、 この曲と5曲目は卓治の詞ではない。ただすごく 卓治を意識て書かれた詞のように思える。 大サビの部分だけがどうも好きになれない。他はいいのだが。 アルバムで一番カッコいい曲だ。

track03: 今夜のアリバイ

 この曲も、またまた卓治らしいいつものヒネリとお洒落と、 男女の皮肉が書かれた歌だ。アルバム的にも ポジションを掴んでいる曲だ。あえて長いエンディングも 洒落た雰囲気を楽しむようになっていて気持ちがよい。

track04: ある夜の電話

 この曲は少しいつもと雰囲気が違う。映像的なものが 浮かんでくる曲だ。はりつめた1人孤独の空気みたいなものが すごく出ている。こういう詞は結構好きだ。曲もシンプル で、音も透き通っているような感じがして心地よい。 余談だが、このアルバムの中で一番素人的に歌いやすい。 (車で1人でだが。)

track05: 夕陽に泣きたい

 この歌も卓治が詞を書いていないが、はっきりいって この歌がこのアルバムの中で一番卓治らしい気がする。 「このままじゃけない」って、本当シンプルだけど 力強いし、何度も繰り返すことで頭の中までぐるぐる 繰り返されてしまう。シングルとして出すならこの曲を 強く押したい。Good!!

track06: ユリエ

 既にライブでも一度聞いたことがあるが、 CD化されても、イメージそのままで嬉しい。 以前ならライブの音はいいが、CD化されて もう一つになってしまった歌が多かったが、 このアルバムはそういうことなく全てよい。  この歌は凍りつくような怖い詞と、小鳥が さえずるような爽やかな音作りのアンバランスが 余計に詞のイメージを強烈にしている。 インパクト度からいえば一番だろう。 最初はあまりの怖さから嫌いな歌だったが、 今は反面教師的な歌として聞いている。 嫁さんは怖くて聞きたくないようだ。

track07: 汚れたバスケットシューズ

 一点ライブバージョンのカントリー風な 小気味よいリズムの歌となる。この詞も卓治 お得意のパターンだ。間奏時のたつのすけと 督さんの演奏も楽しくていい雰囲気が出ている。 大阪という単語が2度出てくるのも妙に親近感が 湧く。最後に歓声が入り幕を迎える。とてもよい。

track08: Soulmate

 1曲目から2曲目同様、この曲も7曲目から の流れでライブの続きかと思わせるような展開 になっている。この歌もライブで既に聞いているが、 狙ったかなというような感じがしないでもないが、 Soulmateという言葉を盛り上げようとした作りに なっていて聞くたびに好きになってきた曲だ。 このアルバムの終盤を盛り上げてくれる1曲に なっている。

track09: 種の歌

 私の中では8曲目までで今までの卓治は終了 している。正直いって、未だにこの歌は好きに なれない。ただ、アルバムには新たな一面を 覗かせる曲がかならず必要だろう。そういう意味で アルバムのタイトルにもなっているこの曲は 必要な曲だったんだろう。メーリングリストの 感想を読む限り、皆この歌は好きなようだ。 私は苦手だ。ただそのうち好きになってくるん だろう。

track10: 最初の奇跡

 あまりまだ感想はない。壮大なバラードで、 アルバムの最後を飾るにふさわしい曲だ。 虹の袂や、もうすぐを髣髴させる。

全10曲を聞き終えて

 ずばり、想像以上によかった。何度も聴き入ってしまう。  好きな歌、嫌いな歌、バラードあり、アップテンポあり、 ライブありと、今ある全てのエッセンスを注ぎ込んだような このアルバム。私の中ではアルバムとしての完成度は かなり高く感じる。悪く言えば前作Rocksのようなある意味 切れたような勢いはなくなってしまった感じはする。 ただそれをとると、また別の何かが犠牲になるような気も するし、種というタイトルからもはずれそうだ。 うむ、これでいいのだ。



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